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蝶結び かわら版売り事件帖
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父と二人暮らしのおみつは、父甚助の様子がおかしいのを心配していた。母に先立たれてから、三度ほど、突然ひとが変わったような口ぶりになっている時があったのだー。生真面目で、かわら版を読むことだけが楽しみな父はどうしてしまったのだろう。一方、かわら版売りの才助は、泥酔して目を覚ますと、見知らぬ女の股枕で寝ていた。さらにその部屋の隅には、血まみれの死体が…。女の顔にも、死体にも見覚えがない才助は、戯作者の青山孫四郎に先程の出来事を打ち明けるのだった。すると、驚いたことに孫四郎は、ひと月ほどまえのかわら版の記事に状況が似ているというのだ。創作のかわら版が現実になったのか?才助と孫四郎は、事の真相を確かめようとするがー。気鋭の著者が放つ長篇時代小説。
小説・エッセイ > その他 小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・あ行
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