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ボンベイ・アイス
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スパイスとココナツの芳香にむせかえるボンベイの海岸で、ヒジュラの死体が発見された。取材でインドを訪れていたジャーナリスト、ロズ・ベネガルは、偶然、死体の膝にプラカードが残されていたことを知る。しかしその事実は密かに握りつぶされ、捜査も不自然に打ちきられようとしていた。インド映画界一の重鎮シャルマ監督を疑う彼女は、独自に調査を始める。しかも彼は異母妹ミランダの夫。ロズがインドを訪れた本当の理由も、ミランダからの不審な手紙がきっかけだった。「私はヒジュラに尾行されています…」異母妹との微妙な確執、調査を阻む芸能界の壁、汚職にまみれた地元の警察との駆け引きー。ヒンドゥー教の神々に彩られ、迷信と呪術にみちみちた土地で、ロズは人生最大の嵐に巻き込まれていく。異常な欲望に満ちた絢爛たる人間模様と、苦悩を抱えた主人公の内面の葛藤を、圧倒的な筆力で緻密に描ききった極彩色のミステリ。
小説・エッセイ > 外国の小説
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