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緩やかな反転
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三十一歳のOL・亜紀子は、ある日、見知らぬ女性の訪問を受ける。亜紀子が最後に憶えているのは、その女性を玄関に招き入れたこと。-そして次に気付いた時、亜紀子は血の付いた野球のバットを握り、床に倒れている自分自身の姿を見下ろしていた。鏡を見た亜紀子は、自分の外見がその見知らぬ女性の姿に変わっていることに気付く。信じられないことに、亜紀子は彼女に殺され、そして何かのはずみで亜紀子と彼女の体が「入れ替わって」しまったらしい。加害者の姿のままで行き場を失った亜紀子は、免許証からその女性が野田光代という名前だと知り、光代の住所を訪れてみることにするがー。「反転」というふしぎな現象を通じて、二人の女性の生きる姿を細やかに描き出す、著者渾身のサスペンス・ミステリー。
小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・な行
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