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ウィトゲンシュタインと言語の限界 (講談社選書メチエ)
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本書の著者ピエール・アド(一九二二ー二〇一〇年)は、新プラトン主義をはじめとする古代ギリシア思想の専門家として権威あるコレージュ・ド・フランスの教授を務めた碩学である。近年邦訳が刊行され始め、日本でもその名を知られつつあるアドがフランスに初めてウィトゲンシュタインを導入した人物であることはしかしほとんど知られていない。『論理哲学論考』と『哲学探究』以外の全容が知られていなかった時期に執筆された本書をなす論考には、後代の研究者にも気づかれなかった哲学者の秘められた横顔が確かに浮かび上がっている。真に「哲学」を記述することは「哲学史」そのものとなる。
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