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ツタよ、ツタ
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明治の後期に、沖縄の士族の家に生まれたツタ。父を早くに亡くし暮らしは貧しかったが、千紗子という新しい名前で身の裡を言葉に表すという、自分を解放する術を得る。教員生活、異国での結婚、愛する我が子との別れ、思いがけない恋愛…。さまざまな経験を経たツタは、やがて「作家として立つ」と誓った。昭和七年、婦人雑誌に投稿した短編小説が評価され掲載されるが、同郷の人々からの思わぬ激しい抗議に遭いー。沖縄史、女性史の片隅に眠る「幻の女流作家」の生涯に、直木賞作家が光を当てる傑作。
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