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怪僧ラスプ-チン (中公文庫)
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シベリヤ出身の修道僧ラスプーチンは、ロマノフ朝最後の皇帝ニコライ2世の皇太子アリョーシャの難病を不思議な祈祷療法で癒して、絶大な信頼を得た。とくに皇后の寵は常軌を逸しており、宮廷内で権力をほしいままにしたラスプーチンは、妖しい魅力で貴婦人たちを淫楽に誘い、高官の任命権をも掌中にした。貴族や軍人に諸悪の根源と見なされ暗殺されるが、普通人なら一口で死ぬほどの毒を飲まされても2時間余りも平然としており、ピストルで心臓を撃ち抜かれてもまた息をふき返すという、怪物のような男の生涯を克明に描く。
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