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地球星の旅人
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インドの風に吹かれて
詩人シファは、毎年インドを訪れている。旅人の心はそのときどき、傷つき、挫折し、悩んでいたに違いない。それでもインドはいつも同じように、彼の固くなった心をときほぐしてくれた。したたかに生きる人びととの出会いが、新しい一日を迎えるエネルギーを与えてくれるのだ。オンボロ宿屋の主人、マンゴージュース売りの老人、闇夜の盗賊、無賃乗車のサドゥ、大衆食堂の店主、絵はがき売りの少女、鳥占い師…。皆、金も家もない貧しさの中で、本当の意味で生きている。彼らが旅人に授けてくれる人生の悟りはこのうえなく味わい深い。生と死が背中合わせ、貧しく汚らしい問題だらけにみえるインド社会。そのうわべだけを見ている者には気づかない本物の人間の姿を、ユーモアたっぷりに描き出す、珠玉の一編。
人文・思想・社会 > 地理 > 地理(外国)
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