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〈教皇〉ヴァレンタイン(上) (ハヤカワ文庫)
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空気は暗く、つめたかった。凍てつくような風にはこばれた雪が烈しくたたきつけるように降ってきた。雪?この〈城ケ岳〉に?突然、大音響とともに大地がひびわれ、万物が狂ったようにうねり、そしてわきかえった。まるで、世界中がこなごなになり、崩れおち流れだしていくかのように…目をあけると、スリートが心配そうにのぞきこんでいた。とすると、夢だったのだ。だがなんという夢!お〓りの途中、〈迷宮〉にたちよったヴァレンタイン卿におぞましい悪夢が訪れたのと時を同じくして、マジプール全土に、悪夢さながらの怖るべき出来事が次々におこりつつあった!
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