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学生・技術者のための電磁波の散乱
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近年、携帯用電話の普及に伴い地上無線、衛星通信、レーダなどの電波応用機器への関心が益々高まってきている。このような時代背景のもとで、「マクスウェルの方程式」からか「シミュレータ」からか、といったことが論議されるようになってきた。これは、電磁界やマイクロ波回路のシミュレータが製品開発などの際に不可欠となってきたその裏で、計算過程のブラックボックス化による結果の一人歩きの危険性と、オペレータの応用力の欠如が懸念されるようになったことの現れである。シミュレータは今後、益々発展、進化してゆくであろうが、これを使うのは技術者である。ツールとしてのシミュレータの適用限界を知る能力と、結果に誤りの無いことを知る直感力を養い、かつ、全く新しい何かを創り出す能力を身に付けるためには、マクスウェルの方程式、あるいはそれから導き出される電磁気現象を、十分理解しておくことが必要である。本書は、電磁波の散乱問題に焦点を当て、マクスウェルの方程式に基づいて散乱電磁界の厳密解を求める過程を詳述している。
科学・技術 > 工学 > 電気工学
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