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背徳の人 (ちくま文庫)
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古代文明研究者ミシェルは、新婚旅行の最中に発病、死の危機に瀕するが、美しい妻マルスリーヌの献身的な看病で快癒し、強烈な“再生”の歓びを体験、初めて妻と交わる。だが、悲劇の幕はそこで開く。死産ののち病を重ねる妻を、手厚く介抱しつつも少年愛に傾く夫。愛情か欲求充足か、自由か責任か…アフリカ、イタリア、フランス、スイスを舞台に、死と生を両極に見すえて展開される格調ある背徳のドラマを、永くジッドを温めてきた訳者の新訳でおくる。
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