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山口昌男著作集(2)
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神話の次元によらねば回復しえない人間精神の内的宇宙にたいする本質的な探求心が山口の人類学の根幹にはあった。この、始原を「いま」に召喚しつづける想像力の原型が、近代科学の認識論における時間軸上に展開する「歴史」意識といかに切り結ぶかを考える作業に、山口の仕事の一つの大きな部分が費やされた。それは、過剰に「歴史化」された言説の倫理主義的性向が、思考の闊達な膂力に制動をかけているいまこそ、再読されねばならない。この巻には、始原と現在をアクチュアルに結ぶ、歴史への詩学的アプローチをめざす傑作論考を収録する。
人文・思想・社会 > 文学 > 文学全集
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