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ミナの物語
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あたしの名前はミナ。あたしは夜が大好き。あたしは夜をのぞきこむ。フクロウやコウモリが夜空を飛び、月を横切っている。どこかでネコのウィスパーが、月の光でできた影から影へと歩きまわっているだろう。目を閉じると、そういう生きものたちがあたしのなかで動きまわっているような気がする。あたし自身があやしげな生きものみたいな気持ち。あたしはミナという名前の女の子だけど、ただの女の子じゃない。そう、ミナはただの女の子じゃない。型にはまらず自由で、喜びに満ちていて…喜びを歌うために生まれてきた鳥が、篭に閉じこめられて、どうして歌えるというのだ?『肩胛骨は翼のなごり』の前日譚。個性的な女の子ミナの羽ばたく心の物語。
小説・エッセイ > 外国の小説
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