|
|
閉じた本 (海外文学セレクション)
|
交通事故で顔にひどい怪我をして眼球も失ったブッカー賞作家ポールは、郊外の家に隠棲し世間と隔絶した生活を送っていた。ある日彼は、口述筆記用助手の募集という求人広告を新聞に出す。面接に訪れた青年ジョン・ライダーは、作家ポールの無惨な顔貌にもたじろがず、みごとに職を得る。その日からポールの眼となったジョンは、作家の望む仕事、回想録の口述筆記を新しいマックであざやかにこなしていく。何も見えないポールが、現実世界を知るのはジョンの言葉を通してだけ。すべては順調に進んでいるようだったのだが、何かがおかしい…。ちょっとしたきっかけでポールは恐怖に襲われる。ジョンという眼を得たのに、実は彼は以前よりも深い闇の中に引き入れられているのかもしれない。彼の恐怖はそのまま読者の恐怖となる。いったいジョン・ライダーとは何者なのか?なぜここにいるのか?そして、結末にやってくる驚き!会話と独白体のみで綴られた、サスペンスに満ちた傑作。
小説・エッセイ > 外国の小説
|
みんなの感想
登録している読者
この本を読んだ人はこんな本も読んでいます
|
|
|