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黒書院の六兵衛(下)
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まもなく天朝様が江戸城に玉体を運ばれる。御書院番士はそれでも無言で居座り続けた。常の勤番所から、松の御廊下の奥へ詰席を格上げしながら。品格ある挙措と堂々たる威風は、幕末という時代が多くの侍に忘れさせた武士道の権化に映る。名も勲も金もいらぬ。すべてをなげうって武士の良心を体現した成り上がり者の希みとは、いったい何なのかー。流麗な文章で紡がれる衝撃のクライマックスは、美しく、切ない。
小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・あ行 ビジネス・経済・就職 > その他
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