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なぜ私たちは存在するのか (PHP新書)
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ウイルスがつなぐ生物の世界
ウイルス学者は、ウイルスを作り出すことができる。ウイルスのDNAをプラスミドというDNAに入れて、増殖させるのである。あくまで物質であるDNA(デオキシリボ核酸)を、「生命の場」である細胞に入れるとウイルスとなる。まるで生物と物質の境界を行き来するような試みである。さらにウイルスは、ある動物のDNAを別種の動物に運ぶことがある。一方、人間の腸内には約1000種もの細菌が住んでおり、人体のことを「超個体」と呼ぶ人もいる。このような例を考えると、生物は全体で「生命の場」を作り上げ、私たちは関係性の中で生きているといえるのではないか。生物という存在の不思議に迫る意欲作。
新書 > 科学・医学・技術 科学・技術 > 生物学
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