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覇信長記(8) (ワニの本)
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書下ろし長編仮想戦記
イスパニア艦隊を撃破し、呂宋に進出して半年あまりが経った。「織田の使船が西洋船に拿捕された」との凶報が突如もたらされる。今のイスパニアに呂宋を襲う余力はないはず、と首を傾げる幸村のもとへ、さらに驚くべき報せが届いた。「帝がマニラに行幸する」と。同じころ、紫禁城では李太后が昼下がりの飲茶を楽しんでいた。「報せは三日前のこと。今ごろは呂宋で軍議でもしているのでは」「麗華、あの王がさようにゆるりとしておるかえ」明の事実上の宰相は側女の淹れた茶を受け取り、すすった。「どこぞの国でも年老いた王が焦るわけは、かぎられておるからのう」麗華はその刹那、言葉を失った。台湾で信長と面会したおり、そんな素振りはかいま見られなかった。病んでいる様子など…。
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