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蕾 (百年文庫 72)
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房雄の心は則子と綾子、二人の異性の間で揺れ動く。青春期の抑えきれない胸の高鳴りが聴こえてくる小川国夫の『心臓』。小学生の象一は、道草をして工場町の石垣に小さな「動物園」を作った。そこへ筑紫という少女が現れて…モダニズム作家・龍胆寺雄が描く子どもたちの旅課後(『蟹』)。「悪にはどんな小さな場所でも決して作ってやってはいけませんよ」。最愛の母を裏切ったことを悔いるうら若き女は、ある衝撃の事件を告白した(プルースト『乙女の告白』)。未熟ゆえに烈しく、秘められた心を描く三篇。
文庫 > 小説・エッセイ 人文・思想・社会 > 文学 > 文学全集 小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・やらわ行 小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・あ行
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