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フィレンツェは永遠に (ハーレクイン文庫)
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三年前、イタリア人の夫パオロを亡くしたニコラは、調理師として働きながら幼い息子ポールとの暮らしを支えていた。ディナーを任されて訪れた家で給仕をしていたとき、客のひとりがじっと自分を見つめているのに気づいた。黒い髪、灰色の目をした男ーどこかで見たような気がする。ニコラはなぜか胸騒ぎを覚え、逃げるようにその家を出た。ところが翌日、彼女は男の計略にかかって誘い出されてしまった。「逃げることはない。僕はドメニコ、パオロのいとこだよ」パオロの一族は私たちの結婚を認めず、お葬式にも来なかったのに。「今さらなんの用?ファレンツェ家の人には会いたくもないわ」ニコラの目に熱い涙があふれた。
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