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いくど季節が巡っても (ハーレクイン・ディザイア)
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フェリシアは一人、故郷へと向かう飛行機のなかにいた。兄が旅先で行方不明になるという、こんな緊急事態が起きなければ、家に戻ることも、デーンとまた顔を合わすこともなかっただろう。デーンは兄の共同経営者で、フェリシアの初恋の相手だ。十歳も年上のデーンは、昔から子供扱いしかしてくれず、愛を告げても身を捧げようとしても、いつだってはねつけられた。長すぎる片思いに疲れ、故郷を飛びだしたのが五年前。きっともう大丈夫…彼に会ったって冷静でいられるはずよ。だが空港に降り立ち、迎えに来てくれたデーンの姿を目にした瞬間、そんな考えは甘かったのだとフェリシアは思い知った。
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