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ゾリ
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1930年代、ナチスの影におおわれたスロヴァキアでファシストに家族を惨殺され、祖父とともに辛くも生き延びたジプシーの少女ゾリ。音楽を生業とする仲間との旅暮らしのなかで、歌にのせる言葉を紡ぎ出す楽しさを知った彼女は、ジプシーの掟で禁忌とされる読み書きをひそかに習い、天賦の詩の才能を開花させていく。そして戦後、社会主義政権下のブラチスラヴァで、ゾリは、革命詩人ストラーンスキーとイギリス人の翻訳家スワンに見いだされ、「完璧なプロレタリア詩人」として一躍文壇の寵児となる。詩を愛し、言葉の力が世界を変えると純粋に信じていた彼ら。しかし50年代のチェコスロヴァキアに訪れた政治的変化は一人ひとりの運命を狂わせていくー。激しく揺れ動く東西ヨーロッパの戦後史を生きた、ひとりの女の人生をあざやかに描く長編小説。
小説・エッセイ > 外国の小説
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