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四つの小さなパン切れ
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16歳のとき、マグダはアウシュヴィッツ=ビルケナウに強制収容された。母と妹は到着するなりガス室で殺され、別れのまなざしを交わすことさえできなかった。家族でただ一人、そしてハンガリーのユダヤ人の中でも数少ない生き残りとなった著者は、長い沈黙ののちに、言葉を紡ぎはじめる。そして中高生にみずからの経験を語り伝える活動を始め、さらに数十年の時を経て、本書が生まれた。「わたしは偶然のほほえみに照らされた道を選んだ」。ここにあるのはナチスへの告発ではなく、恐怖と死の記憶を超えて、いかに人生を取り戻したかを静かに綴る、生についての記録だ。新たな世代のために勇気をもって語られた、貴重な証言。
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