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病んだ家族からの旅立ち
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アダルトチルドレンの克服と回復を目指して
この本の優れた特徴は、第1に著者の幼児期の心的外傷の体験を基に、アダルトチルドレンがアルコール依存症家族のみならず、他の強迫的嗜癖家族からも出現するメカニズムを、臨床上の治療体験として明らかにしている点である。第2にその克服と回復過程をシステム論と家族療法の原理から、繰り返し具体的に説明し、理解させてくれる点にある。さらに異なる宗教間では、相互に異なる神を容認する寛容の必要性を強調している点も、大部分の日本人が抱いている宗教観と矛盾しない。加えて、著者のいう西欧の伝統的な君主制的家父長制と日本の伝統的な儒教的家父長制とは、父権が神や天の道を背景にして家族の最高権威とされてきた共通性を持っている点等も、最近の日本の子育て、家族問題、教育問題などの解決に有力な手がかりを与えてくれる。
人文・思想・社会 > 教育・福祉 > 福祉
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