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わかれ雪 (コスミック時代文庫)
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龍之介よろず探索控
通り名を“人斬り栄作”と呼ばれた男が、石川島の人足寄場から釈放された。身許引受人に連れられて、下谷の町に栄作が腰を落ち着けた直後、上野山下界隈で残虐な事件が次々に発生した。賭場の拡大を目論むやくざの徳政一家と、町を収める鳶の火消し集団“ぬ組”との抗争が浮上したのである。北町奉行所定町廻り同心の坂本伊三郎から事件探索の協力を求められた“萬揉事相談所”の相楽龍之介は、自らも元同心の嗅覚と見地から事件の真相を追う。だがそこで龍之介が見たものは、欲のためなら殺しも辞さない博徒たちと、頑なに侠気を貫く元武士の姿だった。淡い雪の降るなか、龍之介の怒りの剛剣が悪に迫る。
小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・あ行 文庫 > 小説・エッセイ
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