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ヴォルガのドイツ人女性アンナ
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世界大戦・革命・飢餓・国外脱出
アンナ・ヤウクは、19世紀末にヴォルガ地方のドイツ人移民(ヴォルガ・ドイツ人と呼ばれる)の裕福な農家に生まれた女性である。16歳の時、不慮の事故で左足を切断するが、自立を求めて洋裁学校を開く。だが、一家を戦争と革命、内戦の悲劇が襲い、困窮と飢餓の世界に突き落とす。アンナは家族と別れてドイツへの脱出を決意。不自由な足にもかかわらず、徒歩で国境を越えるが、官憲に捕まりポーランドの収容所を転々とした後、やっとドイツに入国する。1930年代に入るとドイツのアンナのもとには、ロシアの親族からの大飢饉による飢餓の訴えが続く。そして悲劇は再び…。本書が依拠したアンナの手記は、ロシアの厳しい環境のなかで豊かに育った、教養あるひとりのドイツ人移民の女性がみた歴史の貴重な証言でもある。
人文・思想・社会 > 歴史 > 伝記(外国)
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