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イ・サン(1)
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正祖大王
18世紀、朝鮮。世は、21代王・英祖の鋭い観察眼と卓越した英知、そして絶対的な権力によって統治され、その栄華を誇っていた。しかし、華やかな光の影には、黒く大きな暗雲が渦巻いてもいたー。ある夜、人々が寝静まった宮中に小さな影が三つ、それぞれにかすかに動いている。ひとつは、両親を亡くし、女官見習いとして宮中に入ったばかりの少女ソン・ソンヨンのもの。先輩女官に言いつけられて夜食を盗みに調理場を目指していた。ひとつは、内侍見習いながらも、その試験に音を上げて宮中を逃げ出そうとしていた少年パク・テスのもの。そしてもうひとつは、実の父である英祖を暗殺しようと企てた罪で米櫃に生き埋めにされた父英子を捜す少年、世孫こそイ・サンのものだ。警護の目を逃れて動くうちに意図せずして出会った三人。共に力を合わせて宮中をさまよううち、次第に三人には友情が芽生えてゆく。だがそれは、彼らを飲み込む激動の序章でしかなかった…。
小説・エッセイ > 外国の小説
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