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白河夜船 よしもとばなな(著) ベネッセコ-ポレ-ション - @Books

白河夜船

著者よしもとばなな
出版社ベネッセコ-ポレ-ション
発売日1989年07月01日頃
サイズ単行本
価格1,068 円

ただひとつ、ずっとわかっていることは、この恋が淋しさに支えられているということだけだ。この光るように孤独な闇の中に2人でひっそりいることの、じんとしびれるような心地から立ち上がれずにいるのだ(「白河夜船」)。あの時、夜はうんと光っていた。永遠のように長く思えた。いつもいたずらな感じに目を光らせていた兄の向こうには、何か、はるかな景色が見えた(「夜と夜の旅人」)。また朝になってゼロになるまで、無限に映るこの夜景のにじむ感じがこんなにも美しいのを楽しんでいることができるなら、人の胸に必ずあるどうしようもない心のこりはその色どりにすぎなくても、全然構わない気がした(「ある体験」)。

小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・やらわ行

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