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子爵とともに (シルエット・スペシャル・エディション)
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メラニーは悪夢を見ているような気分で、夜の田舎道に車を走らせていた。ロンドンからさほど離れていないはずだから、館はきっと見つかるわ。午後九時、願いがやっと通じたのか、目の前に明かりが見えてきた。あれがきっと今夜泊まることになっている貴族の館ねー。メラニーは夏の休暇に、イギリスの田舎を気ままに回る計画で、ロサンゼルスから一人でやってきた。ロンドンに着いてすぐ、館に向かっていたのだが、初めての道で、到着がひどく遅れてしまった。ところが、彼女を出迎えたのは、ジーンズにスエットシャツ姿の、屋敷の雰囲気とは不似合いな男性だった。しかも彼は、メラニーが泊まることなど聞いていないという。わたしはどうやら道を間違えて、別の館に来てしまったらしい。その男性は、夜も遅いから、彼女を泊めてくれると言うのだが、初対面のくせにかなりなれなれしく、女性の扱いにも慣れている様子。イギリスの貴族に興味を引かれたものの、メラニーは彼のプレイボーイぶりがどうしても好きになれなかった。
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