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ヒーローに乾杯 (シルエットスペシャルエディション)
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貧しい生活に愛想をつかした夫が、ひとり息子のラドレーを残してヘスターのもとを去ってから、もう六年になる。ようやくあのころの痛手から立ち直り、今までより良い条件で銀行の貸付け係の仕事を紹介された彼女は、心機一転、ニューヨークのセントラルパークを望むアパートに息子とともに引っ越してきた。その矢先、彼女のところに奇妙な訪問客があった。「引っ越し祝いにピザをどうぞ」そういうなり、ずうずうしく部屋にあがりこんだその男は、実は間違って配達されたピザを届けに来た同じアパートの住人だった。よれよれのジーンズに無精ひげ、おまけに裸足という彼に、ヘスターは不信感をつのらせる。だが話をするうちに、彼は息子のラドレーが大好きな漫画コマンダー・ザークの作者、ミッチェル・デンプシーであることがわかる。ヘスターの心配をよそに、息子の目が憧れで輝きはじめた。
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