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三国志(第3巻(草莽の巻))
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『三国志』の英雄たちには、逆風、逆境が次々に押し寄せる。それでも屈せず、嵐に向かって突き進む潔さは、心地よい感動を与えてくれる。劉玄徳、曹操に続き、呉に立った孫策も同じだった。十七歳の時に父が戦死し、国が崩壊してしまう。全てを失った孫策は諸国を流浪する。しかし、平和な日々に、忠義な家臣が諌言する。「温床に甘えてはいけません。あなたを甘やかすもの、愛撫するもの、美衣美食、贅沢な生活。すべてあなたの青春を弱める敵です」青春二十一歳、燃える孫策は、「何不自由もない今の温床を脱して、生きがいのある苦難と闘う時代の子」になると決意。わずか兵三千を借りて進撃し、次々に江東江南八十一州を治め、呉の基盤を築いたのであった。
小説・エッセイ > 日本の小説 > 著者名・やらわ行
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