|
|
風景へんろ
|
絵は心が描いたものであり、風景は心に派生する思いの源泉である。本書はこうした見地から、風景写生を学びの友とする著者が過去半世紀に四国のへんろ道、またそこから繋がる世界の道で対峙した風景を追憶し、鳴門からサンクトペテルブルグへと広がった思いを八十八のテーマに集約し、読者を思考の泉として風景を愛でる楽しみへと誘ったものである。本書の「写生」という言葉には、現場での小さな素描、それを下絵として描いた習作、展示作として描いた水彩風景画が含められている。四国四県、国内各地の古今の情景。諸外国での写生。ターナーや石手寺の僧による素描。高野山学僧による霊場景観図。南方熊楠の曼荼羅概念図。国内外の古地図、絵図、想像画。これら数多の画像を、仏教にいう四転の思想に基づく四国四門の各道場に振り分けて、カナダの地理学家がその心の広がりを読者へ開いたのが、この一録である。
ホビー・スポーツ・美術 > 美術 > その他 ホビー・スポーツ・美術 > 美術 > 西洋美術
|
みんなの感想
登録している読者
この本を読んだ人はこんな本も読んでいます
|
|
|