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英国紳士サミュエル・ピクウィク氏の冒険
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イギリス小説史上、最も生気に満ち、またイギリス・ユーモアの典型とされる作品が、ディケンズの記念碑的大著『ピクウィク・ペイパーズ』である。ピクウィク・クラブの会長、サミュエル・ピクウィク氏と会員、すなわち女好きのタップマン君、詩人肌のスノッドグラス君、野外スポーツならお手のものと宣うウィンクル君、この四人が珍しい体験を求めて旅に出る。尋常な旅ではない。笑いの底に驚きあり、驚きの果てに失望や哀しみあり、随所にほのぼのとした味わいが漂う。個性豊かで多彩な登場人物は、人間喜劇の一大パノラマをなす。ロンドンっ子、サム・ウェラー君がピクウィク氏の下男として、旅のお供をしてからの展開は、息をつかせない。この厖大な作品の超絶技巧的凝縮訳が、本書『英国紳士サミュエル・ピクウィク氏の冒険』800枚である。ディケンズの精髄を、そしてヴィクトリア期英文学の大作をお楽しみいただきたい。
小説・エッセイ > 外国の小説
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