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中廊下の住宅 (住まい学大系)
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明治大正昭和の暮らしを間取りに読む
明治大正昭和にわたる日本人の生活は、中流住宅を一つの基準として、その間取りに映し出されている。この着想のもとに可能な限り多くの実例を調査し、歴史的文献から新聞のチラシまで渉猟した厖大な記録の中から時代々々の生活の知恵と工夫を探り、抽出する。テーマを先行することなく、研究の枠を規定することにもこだわらず、日本人の住まいとは何かという、深い問いだけに導かれたこの本には、中廊下という、これまでむしろ隠されてきた要素が浮上してくる。また、それをめぐる論議を活写する、当時の資料がいわば生の声のままに集められている。百三十年余の時代の変遷と、住問題の変わらぬ生態をそこに聞くこともできるだろう。独自の探求を貫いた孤高の研究者たちの、建築計画学の源泉ともいえる問いがここにある。
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