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地域漁業の社会と生態
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著者 | 北窓時男
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出版社 | コモンズ
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発売日 | 2000年02月
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サイズ | 単行本
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価格 | 4,290 円
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海域東南アジアの漁民像を求めて
本書が対象とする地域は、マラッカ海峡からイリアンジャヤ(西パプア)までの広大な熱帯の海域に分布する島々の連なりである。これらの島々の多くは、現在インドネシアの国土に含まれている。人びとは、それをタナ・アイル(tanah air)という言葉で表現する。タナとは大地を、アイルとは水を意味し、大地と河川や海が一体となった空間を表している。多くの島々と内海が織り成すこの世界は、さまざまなエスニックグループに含まれる、二億人以上の人びとの生活世界である。海が島と島を隔てる壁ではなく、島と島を結ぶ道として機能してきたこの地域では、人びとが頻繁に移動し、分散しながら結びつく、ネットワーク型の社会を形成してきた。海とかかわって生きる人びとを海民と呼べば、海民の海とのかかわり方は、生活の場であったり、移動や交易の場であったり、漁業という生産の場であったりする。かつて、あるいは現在でも、海賊という名の生業さえあり得る海だ。しかも、この地域では一人の人間が同時に、漁民であり、農民であり、交易民であったりする。本書は、そうした多様な面を持つ人びととその社会へのアプローチとして、海を生産の場とする「漁民」から接近するものである。
ビジネス・経済・就職 > 産業 > 林業・水産業
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